杉並の閑静な住宅街に佇む寅薬師・常仙寺は、曹洞宗の寺院であり、江戸時代から災難除けの霊験あらたかな薬師如来を祀ることで知られています。その起源は、開山の祥岩存吉禅師が旅の途中、狼に襲われた際、虎に姿を変えた薬師如来に救われたという伝説にあります。この故事により「寅薬師」として信仰を集め、徳川家康の守護仏ともなりました。江戸の人々は無事を願い参拝し、その歴史は400年以上にわたります。現在も、夏に咲く美しい蓮の花とともに、訪れる人々を温かく迎えています。